精神的な病気で何もしたくない時には。
何もしなくていいんです。
ただそれだけです。
できれば、何も考えないようにするのが良いですが、なかなか難しいです。
すごくよく分かります。
焦ります。こんな筈じゃなかった。本来の自分じゃない…
ぐるぐる思考で脳が暴走するのに身体はだるくて動けない。それでもいいんです。
仕事は。。。家事は。。。ああ今日ごみの日だ。。。
何かやらなきゃいけない!という使命のようなものに駆り立てられているのに身体がついていかない。
それは決して怠けているからではありません。
脳が誤作動を起こしているのです。
体内のエンジンがオーバーヒートして疲れ切っているのに脳だけが元気に動いているから起こり得ることです。
真面目に仕事なり、家庭生活なりに打ち込んできたからこそ、身体が悲鳴をあげているのに無理を重ねてしまった結果かもしれません。
昼夜を問わず寝てしまいましょう。
だるい、眠い時は無理をする必要はありません。お日様がでていようが良い天気だろうが、ただひたすら眠ってください。罪悪感を感じる必要など一切ありません。
少しでも何かを食べる。
うつは『こころの風邪』などではありません。
この有名なフレーズは製薬会社のキャンペーンのために使われた言葉です。営利目的といってもいいでしょう。
風邪はウイルスで感染するものです。うつとは根本的に全く異なる病気です。
ただ同じといえることはどんな病気でも栄養を取ることは大切だということです。
食欲が落ちているかもしれません。ゼリーやプリンなど柔らかくて食べやすいものから無理しない程度に口に入れてください。味わわなくてもいいです。
大切なのは栄養の摂取です。
少しでも元気が出てきたら昼間に外に出てみる。
決して無理をしないでください。
あくまでも“気分が上向いてきたら”です。太陽光のうつへの好影響はよく知られています。人間にも光合成が必要なんですね。
ほんの数分でいいです。
気乗りしないのに他人の助言で無理やり外にでるのはお勧めしません。却って悪影響です。
服薬はきちんと用量を守る。
自棄になってたくさん飲んだりは決してしないでください。ろくなことがありません。効果に疑問があればなんでも主治医に相談しましょう。診察時間が短いなら薬剤師さんに相談するのもおすすめです。
相談に乗ってくれないような医師なら変えることもいとわないでください。
医師を選ぶ権利は患者であるわたしたちにあります。
傲慢にただ単に機械的に薬を処方するだけなら素人でもできる行為です。
日常の生活を気にかけてくれる。睡眠、食事、服薬、外出、気分の変動。こういった一連の流れをよく聞いてくれる医師は良いと思います。
うまく話せない…そんな意見もよく耳にします。そんな時は日常生活の困った点や改善したい点をメモにして渡すのが手っ取り早いです。
眠れません。食べれません。たくさん薬を飲むのがいやです。このようなことは正直に言っても構わないです。それで嫌な顔をするのはヤブ医者と思って間違いないです。
ただ、自己判断で薬の調整はしないでください。必ず医師と相談のうえ薬を決めてください。
精神科は怖いところではありません。
自分にあった病院を探すのは大変かもしれませんが、自治体の保健所や役所でも相談に乗ってくれます。頼れる家族や知人がいる場合は病院探しを思い切って甘えてしまいましょう。
私見ですが、、、即閉鎖病棟にぶちこもうとする病院はよく見極めてください。閉鎖病棟というのはよっぽど重症の患者さんが入院するべきところです。例えば錯乱状態になり暴れる、死に至るほどの自殺行為をしようとする、つまり命の危険や他人に危害を及ぼす恐れのある患者さんが入るのが閉鎖病棟と思ってもらっていいと思います。※自分で閉鎖病棟に入る必要性を感じるならばそれでいいと思います。
ネットの情報に振り回されないことも大切です。自分の感覚を大事にしてください。
待合室での患者さんの病状を観察するのもひとつの手です。
私の通っている病院は待合室が広くてソファがならべてあり、皆静かに順番を待っていますし、予約制なので何時間も待たされることはありません。ただ、夜間や急患がないというデメリットもあります。※病院名を公表することは控えさせていただきます。
待合室で奇声を上げている人がいたり、ちょっと怖いな…という印象があるなら、もしかして自分にはあっていないのかも。と考えてもおかしくはありません。
精神の病は短期でよくなる場合もありますが、長いつきあいになることもありますので病院選びは慎重に行ってください。
自分で病名を決めないでください。
自分はうつだから寝ていれば治るだろう。と楽観視してはいけません。
精神の病は病理が深いです。医師でも簡単に病名をつけないくらいです。
なぜなら精神の病は定型では語れないからです。短い間の症状をみて処方された薬を飲んでも全く効かない場合もあります。違う病気が隠れている可能性も秘めています。骨折なら骨がくっつけば治りますが残念ながら精神の病はそう簡単に完治しません。
自殺だけはしないでください。
死んでしまったら楽。死んだほうがまし。
そう考えないほうが少ないと思います。だって自由がきかない身体に突然なってしまったんですから無理もありません。幻聴や幻覚に悩まされる症状の方もいるでしょう。辛いことは数え切れません。でも、服薬やカウンセリングで楽になります。すぐに良くなる即効性は無い可能性はありますが。
つらいつらいと弱音を吐いても構いません。
本当は望ましくないですが、時に家族や親しい人にやつあたりをしてしまっても仕方ありません。※ただし暴力は駄目です。
でも自殺するよりましです。自殺だけはしない。と心に決めてください。
がんばってと言うのは禁物。と良く言われますが、人にがんばれと言われるのと自分でがんばらなきゃ。と思うのでは全く別です。
生きる気力を無くしてしまったら本当に危ないです。なにがなんでも生きてみようと思って欲しいです。ありきたりですが、生きていればいいことだってあるんです。
ささやかな楽しみを大切にしてみる。
コーヒーがおいしく感じた。青空がきれいだった。そういえば最近暖かくなった。道端にたんぽぽが咲いていた。テレビを見て笑った。映画に感動して泣いた。
そんなことを感じるようになったらだいぶ良くなっていると自分をほめてあげてください。闘病というように精神の病だって病気との闘いです。常に闘っていれば疲れます。
テレビも映画も本も集中できないから無理。そんな時もあります。
のんびりゆったり過ごしてみて心地よいと思えることをやってみてください。
たっぷり眠ったからちょっとすっきりしたかも。とか、ちょっと外に出られたから気分転換できた。とか、家族と話したらほっこりした。とか…
生活の中で楽しいことはたくさんあります。それを見逃さないでください。
できることから無理せず焦らずゆっくりのんびり。
完治させなくては!とがんばってしまっては燃え尽きてしまいます。
日常生活の5割くらいを目安に活動できるようになれば万々歳です。
疲れたら立ち止まる。休む。これはとっても大事です。
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以上、精神科通院歴10年選手の私のできるアドバイス的なことです。
悩んでいるだれかのお役に立てれば幸いです。